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水經注酈道元 水經注
【すいけいちゅう】
北魏の道元の著した地理書。古書『水經』に注釈を加えるという形を取っているが、注が正文の二十倍にも及んでおり、現在『水經』として単独で用いることはない。黄河にはじまり、揚子江水系から江南諸水に及び、その流域の都城・古跡に触れ、その際に古書を多数引用している。この書は、宋代には既に本文と注の区別がつかない等の混乱を生じていたが、清の戴震らの校訂作業によって、ほぼ原型が復元された。利用には、王國維『水經注校』、楊守敬『水經注疏』がよいが、後者の標点本(江蘇古籍出版社)が詳細である(湖北人民出版社から『楊守敬全集』が出版され、『水經注疏』も新たに点校され、『水經注圖』も附載された)。ただし、対応する索引はないので、哈佛燕京學社『水經注引得』で代用するしかない。また、山西人民出版社から『水經注全譯』も刊行された。鄭徳坤等編『水經注研究資料匯編』(藝文印書館)も参照のこと。
制作・著作:澁澤 尚 / 秋山 陽一郎
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