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業界動向
【2002/7/27】 湘西秦簡2000枚を一部専門家に披露
先日報告された湘西龍山里耶の古井戸から出土した、約20,000枚にも及ぶ秦代の簡牘について、25日、湖南省考古研究所が既に保存処理を完了した2000枚の簡牘を、一部の専門家に披露し、「出鐵銅八十四斤」「收谷一斗三升」「遷陵以郵行洞庭」「洞庭郡」「貲贖」「責」など、幾つかの簡牘の内容が新たに明らかにされた。中には「快行」という語もあり、早くも秦代に速達があったのだろうかという説(呉榮曾氏)も出されたという。この湘西秦簡は、秦の始皇帝から二世皇帝頃の地方行政文書のようで、いわゆる諸子百家の書や経書といった文献類が出てくる可能性は低そうだ。
【情報筋:中文版日文版
【2002/7/16】 湖南省龍山里耶より2万枚の秦代簡牘文書
湖南省龍山里耶の古井戸より秦代の竹簡約2万枚が出土。(各紙朝刊に掲載されている写真を見る限りでは「竹簡」というよりも「竹牘」(横幅の広い竹の札)に近い。「女楊(汝陽)」「司空」など、地名や官名らしき名詞も見在する。)内容は通信・軍備・算術・記事・行政配置・職官・民族に渡り、「百科全書のような日記式の実録(百科全?般的日志式??)」(湖南省考古研究所副所長 郭偉民氏)というが、このうち「算術」は「四八三十二、五八四十、六八四十八」といった所謂「九九」を記したものがあり、湖北省江陵張家山漢簡(前漢呂后期)《算數書》に先行する最古の算術書としての意義が主張されている。秦代の官制・法制史・地理・文化史研究、或いは雲夢睡虎地秦簡(秦始皇帝期)の各種秦律や、前掲張家山漢簡《二年律令》との継承関係等において、今後の報告と成果が期待される。また、出土地が戦国時代の秦・楚の境界付近に位置することも、今後の注目材料となろう。(7/17改訂)
【情報筋: 中文版日文版
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制作・著作:秋山 陽一郎
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